本研究では、<考える哲学・倫理学の授業>を実現するためにその理念や授業の方法、評価のあり方等について研究を進めてきた。<考える哲学・倫理学の授業>とは、従来の思想史の学習を中心とする哲学や倫理学とは違い、思想史的知識を踏まえた上で学習者同士で議論・対話をしながら考えを深めることを重視する授業である。 本研究では、対話型の哲学教育である「子どもの哲学」に注目し、その理念や教育方法を取り入れた国内の学校でも実現可能な授業のあり方を提案・検証した。具体的には、授業に用いることのできる教材づくり、教材を有効に用い、従来型の授業との接続を可能にする授業の形式の提案、評価のあり方についての検討を行った。
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