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2016 年度 実施状況報告書

「水と霧に触れる」総合的インタラクション技術の基盤確立

研究課題

研究課題/領域番号 16K21580
研究機関徳山工業高等専門学校

研究代表者

古賀 崇了  徳山工業高等専門学校, 情報電子工学科, 准教授 (70452828)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードフォグディスプレイ / インタラクション / 適応的映像投影 / 赤外線画像処理 / パターン認識 / プロジェクタカメラシステム
研究実績の概要

本申請課題では,ユーザが触れることにより生じる霧の形状変化を推定し,その変化に応じたインタラクティブな映像投影を実現するフォグディスプレイ・カメラシステムの基盤技術を確立することを主な目的としている.そのために,本課題では特に「霧に触れる」新奇なインタラクティブ立体映像表現をリアルタイムで違和感なく実現するために必要な諸条件を物理的・数理的両面から明らかにすることを重視している.また,申請者が既に開発している,水の赤外線吸光特性を利用した「水に触れる」技術との融合を行い,流体を利用した総合的インタラクション技術の深化を最終的に目指している.
本年度前半は,研究期間全体を通して使用する予定の卓上型フォグディスプレイシステムを構築し,光源の配光方法,光源・光学フィルタの波長,スイッチング手法,カメラの露光パラメータなどの物理的側面から,適切な画像の撮像条件を明らかにするとともに,映像投影のための基本的なキャリブレーションソフトウェアの開発などを実施した.
本年度後半は,既成のセンサを利用したハンドトラッキングおよびハンドジェスチャ認識機構を上記のシステムに組み込み,ユーザが霧に触れた際の形状変化を計算機上であらかじめシミュレーションしておいた結果を用いて,フィードフォワード的に適応的映像投影を行うシステムを開発した.このシステムについては学会におけるデモ発表を実施した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の予定通り,卓上型のフォグディスプレイ・カメラシステムを試作し,基本的な映像撮影条件の検証や映像投影のための基本的ソフトウェアの実装が平成28年度中に行えている.後期には最終的な目標を意図したデモシステムの実装と学会発表が完了していることから,本研究は概ね順調に進展していると言える.

今後の研究の推進方策

現在までの研究が順調に進んでいることから,今後は当初の研究計画通りに,霧の形状変化の推定アルゴリズムの開発および適応的映像投影アルゴリズムの開発を進める.また,本研究で最終的に構築するシステムは高負荷な処理の組み合わせとなることから,それらを実用に耐える処理速度で実現するための並列計算等を利用した実装方法についても同時並行的に研究を進める.

次年度使用額が生じた理由

申請時に,成果の展示に必要となるライティンググリッド関係用品などを初年度購入予定で計上していたが,研究の主要な課題を解決した後に実際の展示計画を立ててから必要な物品を調達するように経費の執行計画を若干変更したために次年度使用額が生じた.

次年度使用額の使用計画

カメラ,レンズ,光源,光学フィルタなどの主要な物品については初年度の経費にて導入したため,次年度については,外部における成果物の展示に向けて必要な機材の購入などに物品費を充てる予定である.消耗品費については,光源などの消耗部品交換およびPC関連消耗品の購入に充てる予定である.さらに,本研究に関連する最新の技術動向の調査,研究成果の国内研究会・国際会議・外部機関における展示などに旅費を使用する予定である.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2017 2016

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 霧の形状変化に適応した映像投影を実現するインタラクティブフォグディスプレイの基礎的検討2017

    • 著者名/発表者名
      大峠和基,古賀崇了
    • 学会等名
      情報処理学会インタラクション2017 インタラクティブ発表
    • 発表場所
      明治大学(東京都中野区)
    • 年月日
      2017-03-04
  • [学会発表] 赤外線画像におけるHistogram of Oriented Gradientを用いたリアルタイムハンドジェスチャ認識に関する研究2016

    • 著者名/発表者名
      村重哲史,古賀崇了
    • 学会等名
      平成28年度(第67回)電気・情報関連学会中国支部連合大会
    • 発表場所
      広島大学(広島県東広島市)
    • 年月日
      2016-10-22

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公開日: 2018-01-16  

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