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2018 年度 実施状況報告書

社会をつくる芸術:「ソーシャリー・エンゲイジド・アート」の人類学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K21588
研究機関国立民族学博物館

研究代表者

登 久希子  国立民族学博物館, 学術資源研究開発センター, 外来研究員 (50772258)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2021-03-31
キーワード現代美術 / 制作過程 / 芸術の生成 / 譲渡不可能性 / 参加
研究実績の概要

本研究は、現代美術の文脈において「ソーシャリー・エンゲイジド・アート」や「ソーシャル・プラクティス」と呼ばれる実践を人類学的に再検討することを目的としている。現代美術における作品の形態は、絵画や彫刻といった従来的な「もの」とは限らない。とくに「もの」より「こと」として言い表されるような作品も多い。ここでは、そういったタイプの作品が作品として成立するプロセスに着目し、芸術の生成を人類学的に論じることを目指してきた。本研究で取り上げるような作品は、美術史や美術批評においても近年盛んに議論がなされ、とくに評価と分析のあり方が問題化されてきた。人類学的な観点からそのような議論に新たな視座を提供することを目指し、参加型アートのプロセス重視のあり方を芸術作品の譲渡不可能性という点から再検討している。

2018年度は文献研究、2016年度から継続して調査をしているアーティストにたいするインタヴュー調査を実施するとともに、研究会における発表を計4回と文化人類学会全国大会における分科会発表を行った。その後、分科会参加者で投稿論文を準備中である。これらの成果をとおして、西洋近代的な芸術のまわりで生じる矛盾と葛藤のあり方とその根拠について考察をつづけている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

これまでのフィールドワークで得たデータをもとに、芸術および譲渡不可能性に関する先行研究の理論的再考、人類学的研究との接合について考察を深め、投稿論文を準備中である。

今後の研究の推進方策

初夏に開催される学会でこれまでの研究成果に基づいた発表を行う。2019年度はこれまで続けていたアートプロジェクトおよびアーティストの最終的な調査を行い、年度末に予定しているワークショップと報告書の準備についても適宜進める。

次年度使用額が生じた理由

産休および育休のため、調査については次年度に計画している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 現代美術の境界的領域2018

    • 著者名/発表者名
      登 久希子
    • 学会等名
      日本文化人類学会全国大会

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公開日: 2019-12-27  

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