小型センサを用いた気体試料の分析に関して、研究代表者である今村はナノメカニカルセンサに注目し、センサを試料に晒した後で大気に開放するだけで解析ができる瞬間パージ法(IP法)を開発した。本研究では、このIP法を用いて小型で簡便にガスの分析ができるセンサシステムを構築するために、「シグナル解析」および「受容体の開発」の2つを軸に行い、さらにIP法をより効果的に行うための新規応用技術の可能性開拓を行った。本研究により、複雑な混合物であるニオイにまで測定対象を拡張できただけでなく、センサ素子をかざすだけの測定でガスの識別が可能となる、IP法を超えるより簡便な測定方法の開発に成功した。
|