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2018 年度 実績報告書

堆肥発酵熱発生メカニズム解明のための生物化学的アプローチ

研究課題

研究課題/領域番号 16K21607
研究機関国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構

研究代表者

小島 陽一郎  国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 中央農業研究センター, 主任研究員 (80577916)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード堆肥発酵熱 / 有機性廃棄物 / 熱解析 / 堆肥化モデル / 伝熱係数
研究実績の概要

本年度は,昨年度検討した堆肥内部の発酵状態推定モデル作成に必要な,堆肥による空気加温を一種の熱交換過程とみなした堆肥と空気間の伝熱係数の検討をおこなった。通常の熱交換過程における伝熱係数は,伝熱面積当たりで算出するが,堆肥原料においては原料内部の伝熱面積の算出が難しいことから,堆肥原料容積に,空隙率(Free Air Space; FAS)を乗じた伝熱体積を母数として伝熱係数を求めた。430Lの吸引通気式堆肥化装置で乳牛ふんとオガクズの混合物を堆肥化した条件において発生熱量,空気授受熱量,堆肥授受熱量を求めて,堆肥-空気間の伝熱係数を算出した結果,堆肥化過程を通して伝熱係数が一定ではなく,発生した熱量が原料加温に用いられなくなると高くなることが明らかになった。また,堆肥原料を通過して加温された空気の温度と伝熱係数の相関は有意(p<0.01)な二次関数で示されることが明らかになった。このとき,堆肥原料温度が60℃,排気温度が40℃程度で安定し,堆肥化による原料温度変化が小さい時期(定常状態)における伝熱係数は,20~30kJ/(m3 K)程度であった。
昨年度までの検討では,発酵停滞状態の再現を目指した堆肥化装置の試作と,発酵熱の利用による発酵停滞状態の解消法を検討していた。上記の試験において堆肥化初期において有機物の分解による熱発生よりも通気による原料加温が示唆された。そのため,現有の堆肥化装置に入気を加温する構造を付与する構造として,さらにモデル作成の検討を重ねることとした。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019 2018

すべて 学会発表 (2件) (うち招待講演 2件)

  • [学会発表] 畜産でエネルギーを回収する2019

    • 著者名/発表者名
      小島陽一郎
    • 学会等名
      農業施設学会出前セミナー「農学と工学~未来像とキャリアパス」
    • 招待講演
  • [学会発表] 堆肥発酵熱の回収と利用2018

    • 著者名/発表者名
      小島陽一郎
    • 学会等名
      平成30年度九州沖縄農業試験研究推進会議 畜産・草地推進部会 畜産環境研究会
    • 招待講演

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公開日: 2019-12-27  

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