運動学習における小脳の内部モデル機能を解明するために、プリズム適応課題を応用したヒトの行動実験によって内部モデルが学習する条件を調査し(実験研究)、この実験で得られた知見を基に実験式を提案した(理論研究)。さらに、その理論から指標を開発し、脊髄小脳変性症患者の分布を調査し(臨床研究)、論文にまとめ、国際誌(PNAS)に掲載された。小脳に学習される内部モデルに、(1)順モデルと逆モデルの両方が存在すること,そして,(2)誤差信号からの学習によって順モデルが得られ,正しい運動を随意的に行えるようになり,その正しい運動を実現することで学習が起こり,逆モデルが学習されることを明らかにした。
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