研究課題/領域番号 |
16K21656
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
皮膚科学
衛生学・公衆衛生学
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研究機関 | 国立研究開発法人国立国際医療研究センター |
研究代表者 |
四津 里英 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, その他 (70566215)
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研究協力者 |
石井 則久
鈴木 幸一
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 顧みられない熱帯病 / NTDs / 疾病対策 / サーベイランス / 遠隔皮膚診療 / 皮膚感染症 / 国際保健 |
研究成果の概要 |
「顧みられない熱帯病: neglected tropical diseases (以下、NTDs)」は、世界149の国と地域で蔓延、感染者数は約10億人にものぼると推測されるが、その患者分布を含めた実態把握や疾病対策はまだ初期の段階である。NTDsに罹患する約半数は、アフリカの人々と言われている。本研究では、西アフリカ・コートジボワールにおいて、特に皮膚に症状のあるNTDsを対象として、学校およびコミュニティーで検診活動を実施した。さらに、現在普及が続くスマートフォンを試験的に用い、同国におけるNTDsの早期診断・早期治療(診断が遅れると後遺症が残る)の疾病対策法の一つの提案を行った。
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自由記述の分野 |
皮膚科、皮膚感染症、抗酸菌感染症、国際保健学、グローバルヘルス
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
WHOが主導となって、皮膚に症状を有するNTDsを「皮膚NTDs」として疾病対策の統合化を狙う動きが、ここ数年で出てきている。本研究は、先駆的な試みとして高く評価を受け、国際会議での発表機会等を多数与えられた。本研究結果及び研究を通して挙がった課題が、コートジボワールや類似した疾病分布をもつ地域でのNTDs対策に貢献することを期待する。NTDsは、早期診断・早期治療をしなければ生涯にわたる重症な後遺症を残す。その後遺症は、偏見・差別にも結びつく。NTDsは貧困層に特に蔓延する疾患であり、この負の連鎖を断つことが、地球上に生きる我々一人一人の義務であり、本研究はこの社会的義務に基づく研究である。
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