研究課題
本研究課題の2年目(2018年度)に実施した精神科医療機関で働くピアスタッフ・ピアサポーターを対象としたフォーカスグループインタビュー調査の調査データについては、研究協力者(自らもピアスタッフ・ピアサポーターとしての経験のある者)と共に分析を行った。最終年度に追加で実施したピアスタッフ・ピアサポーターに対するインタビュー調査のデータを合わせて分析を進め、精神科医療機関におけるピアスタッフ・ピアサポーターとして働く上での課題や可能性に関する知見を得た。調査結果については、学会や研究会、ピアサポート関連の研修会等にて、研究協力者らとともに公表を行った。また、研究代表者が携わっている他の関連した研究課題に関する研究班(地域の障害者福祉関連事業所等におけるピアスタッフに関する研究班、障害者ピアサポートの専門性を高める研修に関する研究班)との連携のもと、本研究にも関連する調査データの分析を行った。これらの他の本研究課題で実施をした調査とあわせて考察を行い、医療機関でピアスタッフ・ピアサポーターが働く上での働き方・役割の可能性や、生じうる課題等に関する知見を得た。加えて、本研究課題における調査結果等で得られた知見をもとに、一地域における地域精神保健医療福祉システムの中でのピアスタッフ・ピアサポーターの養成や活用に向けたシステムづくりに関与した。具体的には、精神科医療機関等の職員に向けた研修の実施や、精神科医療機関等への定期的な訪問を行っているピアサポーターに対するグループスーパービジョンの実施、ピアスタッフ・ピアサポーターの養成等に関わる事業所(基幹相談支援センター)における職員への定期的なコンサルテーション等を行い、一地域における精神科医療機関でのピアスタッフ・ピアサポーターの活用の実装に向けた素地を構築した。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (7件)
神奈川県立保健福祉大学誌
巻: 17(1) ページ: 13-25
臨床精神医学
巻: 49(2) ページ: 277-288