研究課題/領域番号 |
16K21661
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
社会福祉学
精神神経科学
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研究機関 | 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター |
研究代表者 |
山口 創生 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 地域・司法精神医療研究部, 室長 (20611924)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 就労 / 援助付き雇用 / フィデリティ / IPS / 実践家参画型 |
研究成果の概要 |
本研究は、重い精神障害を持つ者に対する就労支援として国際的に効果が認められるindividual placement and supportモデルのフィデリティ尺度を基に、日本版個別型援助付き雇用フィデリティ尺度を開発した。実践家と協力して調査を実施し、本尺度についての就労アウトカムとの併存的妥当性、他フィデリティ尺度との併存的妥当性、評価者間信頼性、調査時間に基づく実現可能性を実証した。さらに、本研究は複数の就労支援施設において、2017年1月1日から6月30日までの間に新規で就労サービスを利用した者を対象とした縦断調査も実施した。約200名が登録され、1年以内に90名以上が就労を経験した。
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自由記述の分野 |
精神保健福祉
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本では、重い精神障害を持つ者に対する効果的な就労支援システムや技法の開発が非常に遅れており、彼らが就労支援の対象から外されてしまうことも珍しくない。本研究は、実践家と協働しながら、フィデリティ尺度(エビデンスのあるモデルをどの程度忠実に再現できているかについて測定するチェックリスト)の妥当性や信頼性などの評価を実施した。その過程で、国際的に認められた就労支援モデルが、独自の障害者支援制度や労働文化を持つ日本においてもその効果が維持され、実装可能な実践であることを示した。フィデリティ尺度は外部評価・相互評価にも利用できることから、今後の就労サービスの質の担保や見える化にも貢献できる予想される。
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