研究課題
本年度は雌生殖腺で発現する遺伝子の細胞種同定を目指し、組織切片を用いたin situ hybridizationによる条件検討を行った。DIG標識プローブによる蛍光in situ hybridizationで卵巣分化候補遺伝子のmRNAの局在を検出し、その後各細胞のマーカー遺伝子の抗体染色でタンパクの発現を検出することにより、細胞種の同定が出来るか否かを試みた。in situ hybridizationにおいては、機能既知の遺伝子は検出可能であったにも関わらず、同条件では卵巣分化候補遺伝子の発現は認められなかった。このことは、もともとの内在発現量が極めて低いために検出できていない可能性を示唆している。また、そもそもこのプロジェクトは、マウスのゲノム上に存在するすべての転写因子・転写コファクター(1520遺伝子)を対象にした解析に焦点を当てていたが、更に幅広いツールを使って網羅的な探索が必要であると考え、E13.5日胚の雌雄生殖腺を用いたアレイ発現解析やmRNA発現解析を行った。その結果、機能未知の新規卵巣分化候補遺伝子を3つ同定し、in situ hybridization法を用いた時空間的発現解析を試みた。胎生期において、その3つの遺伝子が卵巣で優位に発現していることを確認した。今後は、これらの機能未知遺伝子が発生初期の卵巣の分化過程において果たす機能を明らかにされることが期待される。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 1件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件) 備考 (1件)
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