化学物質のリスク評価・管理を行うためには,多くの場合動物実験が行われる.しかし,時間やコストの効率化や動物愛護の観点から,統計的手法を用いて動物実験数を削減することが世界的に求められいる.これに対応すべく本研究課題では,大きく次の2つの研究成果を得た.(1)化合物の物性など情報学的特徴量と動物を使わない実験から得られる生物学的特徴量から,化合物の有害性を予測する手法を提案する.(2)新たな動物を用いない実験方法が有するばらつきを定量化するために,2値尺度(有害性の有/無)や一般の順序尺度(有害性の強さが強/中/弱)に対して適用可能な統計的測定精度評価手法を提案する.
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