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2018 年度 実績報告書

ミトコンドリア内膜プロテアーゼにより調節をうける新規ストレス応答因子の探索

研究課題

研究課題/領域番号 16K21680
研究機関国立研究開発法人産業技術総合研究所

研究代表者

今井 賢一郎  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 主任研究員 (80442573)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードミトコンドリア / ストレス応答 / PARL / タンパク質分解 / プロテアーゼ
研究実績の概要

本研究は、ミトコンドリアのストレス応答制御として、内膜プロテアーゼPARLによる基質タンパク質切断による細胞内局在及び機能の調節に注目し、in silico解析により、PARLによって調節される新規のストレス応答因子候補の探索を行うことを目的としている。これまで、プレ配列予測、内膜タンパク質の膜貫通領域予測、 PARLによる切断部位予測という3つの予測技術を組み合わせたPARLの基質予測パイプラインを開発し、45候補を得ることができている。また、近年行われたPARL基質のプロテオーム解析(Saita et al., Nat Cell Biol., 2017)により同定された新たな4つの基質のうち、3つは、我々の候補の中にも含まれていた。さらに、最近、PARLの基質の内膜貫通領域の膜間領域側にある負電荷クラスターが、PARL切断後の細胞質側へのリリースに重要との報告があった(Saita et al., EMBO J., 2018)。ストレス応答と関連する基質は、切断後、細胞質にリリースされることで機能調節に関わる可能性が高い。そこで、本年度は、膜貫通領域予測結果を基に膜間領域側にある負電荷クラスター解析を行い、28個の候補を得た。これらのうち、7個は、上記のPARLの基質のプロテオーム解析でも基質候補となっているものであり、有力な候補と考えられる。
有力な基質候補を得られているものの、既知の基質情報が少ないことから、配列情報からでは、十分な基質の切断部位予測ができていないという問題も抱えている。そこで、PARLと基質ペプチドの複合体の構造モデルをホモロジーモデリングと分子動力学計算により構築し、基質ペプチドのアミノ酸置換から得られる自由エネルギー変化量を用いた切断部位周辺配列の予測手法の開発も試みた。しかし、十分な予測精度を得られるまでは至っておらず、さらなる検討が必要である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Porin Associates with Tom22 to Regulate the Mitochondrial Protein Gate Assembly.2019

    • 著者名/発表者名
      Sakaue H, Shiota T, Ishizaka N, Kawano S, Tamura Y, Tan KS, Imai K, Motono C, Hirokawa T, Taki K, Miyata N, Kuge O, Lithgow T, Endo T
    • 雑誌名

      Mol Cell.

      巻: 73(5) ページ: 1044-1055

    • DOI

      10.1016/j.molcel.2019.01.003

    • 査読あり
  • [学会発表] Origin and Evolutionary Alteration of the Mitochondrial Import System in Eukaryotic Lineages2018

    • 著者名/発表者名
      Fukasawa Y, Oda T, Tomii K and Imai K
    • 学会等名
      YoungMito 2018
    • 国際学会

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公開日: 2019-12-27  

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