脳血管アミロイド血症ではアミロイドβにより血管内皮機能が障害されるが、様々あるアミロイドβオリゴマーのいずれが原因かは明らかにされていない。本研究では非常に強い神経毒性を有するASPDに着目し、ASPDが血管内皮のeNOSに対して毒性作用を有するかを検討した。本研究ではASPDが細胞膜のNa+, K+-ATPase alpha 3に結合し、『ミトコンドリアでのROS遊離量の増加/PKC活性化/Thr495-eNOSリン酸化』および『ミトコンドリアでのROS遊離量の増加/eNOS単量体化』によりeNOSから遊離するNO量が低下し、血管機能が障害されることを明らかにすることに成功した。
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