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2017 年度 実施状況報告書

実世界センシングを用いた実世界情報検索基盤の構築

研究課題

研究課題/領域番号 16K21718
研究機関株式会社国際電気通信基礎技術研究所

研究代表者

宮西 大樹  株式会社国際電気通信基礎技術研究所, 脳情報通信総合研究所, 研究員 (10737521)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードニューラル質問応答モデル / センサーデータの言語化
研究実績の概要

本研究では,申請者がこれまで提案したリアルタイム性を考慮した実世界情報の検索をより一般化することで,実環境中のセンサーデータから取得した「いつ・誰が・どこで・何を見て・行動し・どのように感じたか」といった実世界の情報を言語化して,日常生活空間での出来事を検索する実世界情報検索システムを構築する.

本年度は,実世界から収集したセンサーデータの言語化と,実世界の内容を表す時系列に並んだ説明文に対する質問応答システムを作成し,昨年度に集めた日常生活行動を表すセンサーデータとその説明文から成るデータセットを用いて評価を行い,実験結果を論文としてまとめた.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究課題では,現実世界の状況を言語によって問い合わせ,実世界のログデータから推論して適切な解答を返す実世界情報検索の問題に取り組んでいる.この枠組みを実現するため,今年度は,①現実世界からセンシングした内容の言語データへの変換と,②現実世界の出来事を表す言語データに対して質問応答するシステムの研究開発を行った.両者の研究結果をまとめた論文が人工知能の国際会議AAAI 2018とIJCAI 2018にそれぞれ採択された.以上の実績と課題の観点において、「(2)おおむね順調に進展している」の評価が妥当と考える。

今後の研究の推進方策

私はこれまでニューラル質問応答モデルを用いて学習可能な実世界情報検索システムの研究を行ってきた.ニューラル質問応答モデルは高精度に実世界の質問応答が可能であるものの,モデルの性能を発揮するためには,質問文・実世界のログデータ・解答文から成る大量の3つ組のデータで学習する必要がある.しかし,ラベリングコストやプライバシーの問題から,実世界の学習データを大量に集めることは困難である.今後は,大量にデータを生成できかつプライバシーの問題がない仮想世界のシミュレーションデータを用いて質問応答の学習データを作成する.さらに,仮想世界のデータで学習したニューラル質問応答モデルを現実世界のデータにドメイン適応させることで,高精度な実世界情報検索を可能にする.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] Generating an Event Timeline about Daily Activities from a Semantic Concept Stream2018

    • 著者名/発表者名
      Taiki Miyanishi, Jun-ichiro Hirayama, Takuya Maekawa, Motoaki Kawanabe
    • 雑誌名

      The 32nd AAAI Conference on Artificial Intelligence (AAAI-18)

      巻: - ページ: 印刷中

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Answering Mixed-Type Questions about Daily Living Episodes2018

    • 著者名/発表者名
      Taiki Miyanishi, Jun-ichiro Hirayama, Atsunori Kanemura, Motoaki Kawanabe
    • 雑誌名

      The 27th International Joint Conference on Artificial Intelligence (IJCAI-18)

      巻: - ページ: 印刷中

    • 査読あり
  • [産業財産権] イベント系列抽出装置、イベント系列抽出方法およびイベント抽出プログラム2017

    • 発明者名
      宮西大樹,平山淳一郎,前川卓也,川鍋一晃
    • 権利者名
      宮西大樹,平山淳一郎,前川卓也,川鍋一晃
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      特願2017-170423号

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公開日: 2018-12-17  

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