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2019 年度 実施状況報告書

ヒト細胞でDNA損傷部位にネオセントロメアが形成される機構とその生物学的意義

研究課題

研究課題/領域番号 16K21747
研究機関大阪大学

研究代表者

北川 克己  大阪大学, 生命機能研究科, 招聘教授

研究期間 (年度) 2018 – 2020
キーワードセントロメア / ヒストン / 染色体安定性 / DNA損傷 / DNA二重鎖切断 / 放射線感受性 / クロマチン
研究実績の概要

セントロメア特異的なクロマチン構造とその機能を決定する重要な因子の一つに、ヒストンH3の一種であるCENP-Aタンパクがある。このCENP-Aがセントロメアだけではなく、染色体上のDNA損傷部位に局在することが報告された。我々のグループはCENP-AはDNA損傷部位の中でもDNA二重鎖が切断された部位に局在することを明らかにした。我々は、また、ヒト培養細胞を用いてCENP-Aの細胞内レベルを低下させると放射線感受性が上昇することを明らかにし、それにより、CENP-AがDNA損傷応答において重要な役割を果たしていることが示唆された。我々はCENP-AがDNA二重鎖切断部位に局在することによって特異的なクロマチン構造を形成し、ネオセントロメア様の複合体を形成し、スピンドルチェックポイントを活性化させるという仮説を検証するために、DNA損傷時特異的にCENP-Aに結合するタンパク質をIPマススペクトロメトリーにより同定した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

CENP-AとDNA修復タンパクであるRAD50やその複合体であるMRN因子とユビキチン依存的に相互作用するということ、それらのタンパクがCENP-Aのセントロメア局在に必要なことを発見するなど、進展を見せているが、新型コロナパンデミックの影響もあり、予定よりも遅れている。

今後の研究の推進方策

目的3 : 未修復のDNA二重鎖切断部位にネオセントロメアが形成されることを検証する(仮説2)。をメインに行う。
上記のプロジェクトとともに、DNA損傷時特異的にCENP-Aに結合するタンパク質の機能を更に解析する。

次年度使用額が生じた理由

該当しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] CENP-A Ubiquitylation is indispensable to Cell Viability.2019

    • 著者名/発表者名
      Niikura T, Kitagawa R, Fang L and Kitagawa K*.
    • 雑誌名

      Developmental Cell

      巻: 50 ページ: 683-689

    • DOI

      10.1016/j.devcel.2019.07.015

    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] CENP-A Ubiquitylation Contributes to Maintaining the Chromosomal Location of the Centromere.2019

    • 著者名/発表者名
      Niikura Y, Kitagawa R, Kitagawa K*.
    • 雑誌名

      Molecules

      巻: 24 ページ: 402-407

    • DOI

      10.3390/molecules24030402

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [図書] Heat Shock Protein 90 in Human Diseases and Disorders (The Functions of SGT1, a Co-chaperone)2019

    • 著者名/発表者名
      Niikura Y and Kitagawa K.
    • 総ページ数
      54
    • 出版者
      Springer Nature Publishers

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公開日: 2021-07-06  

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