科学的合理性が高く社会に受容されるリスク対策が備えるべき要件とリスク評価とコミュニケーションのあり方の提案に資する科学的知見を得るため、国内外における放射性物質の被ばくリスク対策(食品中の基準値の設定)や実践的活動について、多面的かつ国際的な側面から分析を行った。放射性物質のリスク対策(基準値)はそれぞれの国の政治経済状況や食文化・食習慣により異なること、基準値に対する公衆の認知は、地域や文化の違いによる制限は受け入れられないかもしれないこと、放射線リスクのコミュニケーションでは様々な形で文脈化・地域化する努力が効果的なコミュニケーション活動の重要な要素であること等が確認された。
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