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2021 年度 実績報告書

清代モンゴルの駅站システムを巡る多角的研究(国際共同研究強化)

研究課題

研究課題/領域番号 16KK0021
研究機関山形大学

研究代表者

中村 篤志  山形大学, 人文社会科学部, 教授 (60372330)

研究期間 (年度) 2017 – 2021
キーワードモンゴル史 / 清朝 / 駅站 / 交通 / 日記 / 行政文書
研究実績の概要

本研究は、清朝のモンゴル統治を支えた駅站網に注目し、その運用実態や政治的・社会的影響を解明する基課題を、国際共同研究として発展させたものである。
前年度までの成果を補足すべく、今年度も駅站路についての現地調査を計画していた。とくに、清代漠北駅站の幹線であるアルタイ軍台のうち、漠北東部のハラチン駅站について、その維持管理に当たっていた「ハラチン集団」が、現在もそのアイデンティティを維持して多数存在していることが判明し、現地で重点的に聞き取り調査をおこなう予定であった。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響で海外調査を中止せざるを得なくなり、併せて計画していた海外での発表や研究会なども実現できなかった。ただ、オンラインで現地研究者・現地協力者と連携を取りながら、最低限の補足的な調査をおこなうことができた。
主な成果として、漠北東部のハラチン駅站について、研究成果を総括するような論文を発表することができた。その論文では、行政文書の分析に加え、現地調査、聞き取り調査の成果も併せ、駅站の成立から現在に至るまでの歴史、拠点駅站であるサイルオスの遺構、そして、サイルオスも含めたハラチン駅站の各駅に併置されていた駅站寺院についての分析結果をまとめ、駅站の社会史的意義、現代史的意義を論じることができた。
総じて、国際共同研究を行ったことで当初計画していた以上の知見を得るとともに、さらなる課題を見つけることができた。この成果をもとにさらなる研究を進めたかったが、現時点での研究成果を総括することができたため、本研究を終了することとした。本研究で構築することができた内外の研究者・協力者との関係、史料や現地調査のデータは改めて次の課題へ継承することとした。

備考

主な海外共同研究者:
チンギスハーン文化遺産研究所(The Institute of Chinggis Khaan Heritage and Culture)・研究員・Sh.Munkhbaatar(2018年4月1日~2022年3月31日)

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2022 2021 2018 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) 図書 (1件) 備考 (2件)

  • [国際共同研究] モンゴル国立大学(モンゴル)2018

    • 年月日
      2018-03-23 – 2018-09-22
    • 国名
      モンゴル
    • 外国機関名
      モンゴル国立大学
    • 主な海外共同研究者名
      オユンジャルガル
    • 部局
      歴史学部
    • 職名
      助教授
  • [雑誌論文] 2020年の歴史学界──回顧と展望──:内陸アジア22021

    • 著者名/発表者名
      中村篤志
    • 雑誌名

      史学雑誌

      巻: 130(5) ページ: 265-270

  • [図書] 北東アジアにおける近代的空間:その形成と影響(中村篤志「駅站の守人:モンゴル国ハラチン集団の歴史と記憶」101-121頁)2022

    • 著者名/発表者名
      李暁東,李正吉
    • 総ページ数
      670
    • 出版者
      明石書店
  • [備考] 山形大学YU-SDGsプロジェクト ホームページ

    • URL

      https://sdgs.yamagata-u.ac.jp/project/detail_332.html

  • [備考] 山形大学人文社会科学部ホームページ

    • URL

      https://www-hs.yamagata-u.ac.jp/news/event/4254/

URL: 

公開日: 2022-12-28  

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