本研究は、基課題「戦後アメリカにおける保守派の社会運動とカントリー音楽の相関」(若手B)を発展させるものであり、1970年代までに顕在化したカントリー音楽の右傾化と保守派の政治との結びつきが、それ以降今世紀に至るまでどのように継続あるいは変容し現在に至るかを解明することを目的としている。特に、大統領や大統領候補者による音楽利用の歴史を今世紀まで紐解き、党派を超えてカントリー音楽が利用される様相を明らかにするとともに、テロとの戦いにおける同音楽家の言動やそれをめぐる報道や議論を音楽ジャンル間や国際的な比較も通して解析した。
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