レジリエントな復興を目指す移転・再定住計画に関する普遍的な枠組み構築にむけて、ニューヨークのハリケーンサンディ被災地事例をベースラインとして、社会制度の異なる国・地域における復興過程を比較分析し、よりよい移転・再定住の計画・実施のプロセスに関する原則を検討した。その結果、移転・現地再建のいずれにおいても、参加型のアプローチには多大な時間と努力が必要だが、反復的な合意形成プロセスと住民の満足度が概ね相関していることが明らかになった。ただし、事業の種類や規模、参加の段階により、参加型アプローチの効果が異なり、更なる検証の必要性が示唆された。
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