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2019 年度 実績報告書

何のための国際金融か?:金融センター類型、新五大陸経済発展史、「成長と金融」再訪(国際共同研究強化)

研究課題

研究課題/領域番号 16KK0049
研究機関東北大学

研究代表者

菅原 歩  東北大学, 経済学研究科, 准教授 (10374886)

研究期間 (年度) 2017 – 2019
キーワード国際金融 / 国際金融センター / 経済発展 / 新興工業国
研究実績の概要

最終年度は、前年度に引き続き海外研究協力者のSimon Mollan博士との共同論文作成を行った。論文のテーマは、国際金融市場の一部であるアメリカの短期資本市場とイギリスのユーロカレンシー市場における資金取引である。対象時期は1960年代であり、借り手は複数の日本企業、直接の貸し手(金融仲介機関)は、英系海外銀行のBank of London and South America(BOLSA、1971年にイギリスのロイズ銀行に吸収され現在に至る)である。代表者とMollan博士は、日本の研究協力者の古賀大介・山口大学教授の協力も得て、ロイズ銀行で新たな史料を発見することができ、国際金融市場における具体的な貸し手と借り手の行動の詳細を知ることができた。1960年代前半の日本は、現在の観点からすると新興工業国ということができる。この複数事例の検証により、国際金融市場における新興工業国の経済発展のための資金需要と、国際金融センターにおける資金供給という本研究の中心テーマの歴史的な解明を、国際共著論文の形で実現することができた。この研究の成果の一部は、2019年度に国内学会で発表し、2020年度にも国際学会で発表予定であったがそちらはコロナウイルス問題により延期となった。本年度はまた、共編著の完成にもこぎつけた。共編著のテーマは、第二次大戦以前のアジアにおける国際銀行業の発展史である。本共編著では、第二次大戦以前のアジアの経済発展に対して、ロンドン、パリといった国際金融センターが果たした役割を、国際銀行業の歴史研究を通して明らかにすることができた。本共編著には、海外研究協力者である、Youseff Cassis教授(EUI)が国際金融センターの比較について、Hubert Bonin教授(ボルドー大学)がフランス系国際銀行について寄稿し、国際共同研究としても成果を得ることができた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2020 2019 2018

すべて 国際共同研究 (1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [国際共同研究] ヨーク大学(英国)2018

    • 年月日
      2018-04-02 – 2019-04-01
    • 国名
      英国
    • 外国機関名
      ヨーク大学
    • 主な海外共同研究者名
      Simon Mollan
    • 部局
      Management School
    • 職名
      Senior Lecturer
  • [学会発表] 1960年代の国際金融センターと日本:銀行融資の事例2019

    • 著者名/発表者名
      菅原歩
    • 学会等名
      日本金融学会歴史部会
  • [図書] The Development of International Banking in Asia2020

    • 著者名/発表者名
      Takeshi Nishimura and Ayumu Sugawara, eds.
    • 総ページ数
      426
    • 出版者
      Springer
    • ISBN
      978-4431556145

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公開日: 2021-01-27  

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