研究課題/領域番号 |
16KK0067
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
ジェンダー
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研究機関 | 立命館アジア太平洋大学 |
研究代表者 |
井口 由布 立命館アジア太平洋大学, アジア太平洋学部, 教授 (80412815)
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研究期間 (年度) |
2017 – 2020
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キーワード | ジェンダー / 女性器切除 / マレーシア / セクシュアリティ / 女性の身体 / 医療化 / イスラム / 国民 |
研究成果の概要 |
本研究は都市と農村における「女性器切除FGM」実践を検証することで、マレーシアにおける主体形成とセクシュアリティの関係を解き明かすことを目的としていた。RCSI&UCD Malaysia Campus公衆衛生学教授であるアブドゥル・ラシド氏の協力をえて、「FGM」実践と人々の意思に関する量と質の調査を敢行した。これは、マレーシア人医師を対象とする「FGM」の医療化に関する世界初の包括的な調査である。マレーシアにおける「FGM」は、これまで生活に埋め込まれた無意識的な実践であった。しかしながら、調査の結果、医療化に伴いグローバル言説や国民国家的言説の中に再位置づけされてきているといえる。
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自由記述の分野 |
ジェンダー研究
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果の学術的な意義は、世界的に著名な医学雑誌Plos Medicineにおいて共著論文“Medicalization of Female Genital Cutting in Malaysia: A Mixed Methods Study”を発表することで、マレーシアにおけるFGM研究の蓄積に貢献し、アフリカ中心のFGM研究に一石を投じることができたことである。社会的な意義としては、ワークショップ等を通して多分野の研究者と協働することができたこと、また研究者ではない臨床を行う国内外の医師や看護師に対して女性器切除の問題を伝えることができたことである。
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