研究課題/領域番号 |
16KK0068
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
教育社会学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
青木 麻衣子 北海道大学, 高等教育推進機構, 准教授 (10545627)
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研究期間 (年度) |
2017 – 2022
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キーワード | 教育 / 汎用的能力 / ナショナル・カリキュラム / オーストラリア / 遠隔地 / 先住民コミュニティ |
研究成果の概要 |
本研究は、学力の低迷が継続的な課題とされるオーストラリアの遠隔地先住民コミュニティにおいて、汎用的能力の育成がどのように図られ、かつそれが教員や児童生徒、学校教育制度、地域コミュニティにどのような影響を与えているのかを明らかにすることを目的とした。教育成果の改善のために求められる汎用的能力の育成は、全国的な学力調査の推進とともに、遠隔地でも認識されているものの、同地の学校においては、基礎的な教育環境の整備にまず向き合う必要があることがわかった。また、そのような教育環境として、学校の位置する場所や学校外で提供され得る教育機会や質も、学校や進路を選ぶ際の重要な選択肢と考えられている。
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自由記述の分野 |
比較教育学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、遠隔地先住民コミュニティにおける教育観・学校観を明らかにするため、先住民児童生徒の保護者を対象に聞き取り調査を行い、進路・学校選択や家庭におけるかかわり、さらには先住民としてのアイデンティティの維持涵養について、かれらの語りをもとに検討を試みた点に特徴がある。オーストラリアに限らず先住民を対象とした調査では、年々、研究倫理にかんする規定が厳格化され、その実施自体が難しくなっている。そのため本研究は、その内実を具体的に示した点で意義がある。また、在外研究実施後、共同研究者や調査協力者を招き、集中講義やシンポジウムを行ったことも、研究成果の還元という意味で、教育的・社会的意義がある。
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