研究課題
基課題の研究は,『行動解析・推定システムへの応用を念頭に,シンプルなデータで構成されるビッグデータに対し,最適化技術により,複雑なデータ処理を自動生成するフレームワークを確立する』ことを主な目的としている.具体的には,申請者が以前より積み重ねてきた非接触・非侵襲なセンシング等によって得られるビッグデータを精査し,データの抽出方法,加工方法,寄与度等を自動決定するフレームワークを確立することにより,アスリート育成のためのより高度な教育基盤の構築やチームワーク解析など,先進的なスポーツ科学分野におけるビッグデータの利用を目指している.本研究の目的を達成するために,大きく「データ収集」,「行動解析・推定システム最適化フレームワーク」,「まとめと発表」の3項目に分けて3年間で研究を研究協力者と共に実施する.2年目では,カリフォルニア工科大学に半年間滞在し,1年目に作成した基本的な運動データを収集する装置を用いて,データ収集の準備やデータ収集作業を実施した.結果として,多くの運動データを収集することができた.3年目である本年度では,引き続き収集を継続し,収集したデータの解析を実施した.特に,岩手大学で制作した微細周期運動計測装置や脳波などでタッピング動作を計測し,微細周期運動と脳の機能の関連性について調査し,行動的なエビデンス,ニューラル的なエビデンス(event-related potentialを確認),行動とニューラルの関連性についての知見が得られた.主な成果として,岩手大学,カリフォルニア工科大学,玉川大学との共同研究成果として,NEURO2019において2件の発表を実施した.そのほか,マルチモーダルの学習フレームワークを確立し,ジャーナル論文として発表した.今後は,さらに国際共同研究を進め,画像認識によるセンシングデータ,脳波のデータと組み合わせて解析する予定である。
すべて 2019 2018 その他
すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)
IEICE Transactions on Information and Systems
巻: E102.D ページ: 2033~2042
https://doi.org/10.1587/transinf.2018EDP7383
http://www.scv.cis.iwate-u.ac.jp/