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2022 年度 実績報告書

グローバル経済における戦略的インフラ整備に関する動学ゲーム理論分析(国際共同研究強化)

研究課題

研究課題/領域番号 16KK0079
研究機関名古屋大学

研究代表者

柳瀬 明彦  名古屋大学, 経済学研究科, 教授 (10322992)

研究期間 (年度) 2017 – 2022
キーワードグローバル化 / インフラ整備 / 戦略的相互依存 / 動学ゲーム / 産業内貿易 / 寡占競争 / 異質企業モデル
研究実績の概要

時間を通じた戦略的相互依存関係が存在する下での戦略的インフラ整備をキーワードに、以下の2つのトピックについて理論モデルを構築し、分析を進めてきた。
(1)産業内貿易において貿易費用が存在する2国モデルの枠組みで、貿易費用を削減するインフラ整備を各国政府が行う状況を動学ゲームとして定式化し、均衡動学経路および長期均衡の性質について検討した。特に、均衡動学経路上でインフラ資本がどのように蓄積していき、長期的にどのような水準になるのか、またそれに伴い2国間の貿易パターンがどのように特徴づけられるのかを理論的に検討した。
(2)少数の寡占企業と多数の独占的競争企業が併存する市場経済モデルを構築し、寡占企業による費用削減投資が公共財としての性質を持つ状況における、寡占企業の投資行動を動学ゲームとして分析した。将来にわたる投資の時間経路を初期時点で決定するオープン・ループ戦略と、公共財ストックの水準に依存して投資水準を適応させるフィードバック戦略の2つのタイプの投資戦略を想定し、それぞれの戦略の下での均衡動学経路および長期均衡を導出した。また、寡占企業数の変化が均衡に与える影響を検討した。
以上の研究テーマについて、2017年8月から2018年8月までカナダのMcGill大学に滞在し共同研究者であるLong教授と研究を行ったが、コロナ禍のため2020年以降はLong教授と電子メールを通じて随時連絡を取り合い、分析手法や分析結果についての相談を随時行ってきた。しかしながら、Long教授が2022年1月に逝去したため、各研究テーマについて研究代表者が単独で研究の取りまとめを行うことになった。研究テーマ(1)については企業の異質性を考慮に入れた新たなモデルを構築して分析した結果を学会で報告した。研究テーマ(2)についてはLong教授の追悼ワークショップで報告を行い、論文の最終稿を完成させ学術誌Dynamic Games and Applicationsに投稿した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2022 2017 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件) 備考 (1件)

  • [国際共同研究] McGill University(カナダ)2017

    • 年月日
      2017-08-23 – 2018-08-09
    • 国名
      カナダ
    • 外国機関名
      McGill University
    • 主な海外共同研究者名
      Ngo Van Long
    • 部局
      Department of Economics
    • 職名
      Professor
  • [学会発表] Mixed market structure and R&D: A differential game approach2022

    • 著者名/発表者名
      Akihiko Yanase
    • 学会等名
      Workshop in Memory of Professor Ngo Van Long
    • 国際学会
  • [学会発表] Trade costs, infrastructure, and dynamics in a global economy2022

    • 著者名/発表者名
      柳瀬明彦
    • 学会等名
      日本国際経済学会全国大会
  • [学会発表] Trade costs, infrastructure, and dynamics in a global economy2022

    • 著者名/発表者名
      Akihiko Yanase
    • 学会等名
      The Vietnam Economist Annual Meeting 2022
    • 国際学会
  • [備考]

    • URL

      https://sites.google.com/site/akihikoyanase/home

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公開日: 2023-12-25  

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