巨大噴火は将来の発生が世界的に懸念されているが、観測事例が無いため不明点が多い。国際共同研究によってその発生プロセスやリスク評価を行うのが本研究の目的である。まず、ニュージーランドで報告された「巨大噴火同時発生イベント」と考えられる事例の検証を行ったが、同時発生ではなく100年以上の時間間隙を経て発生したイベントであることが分かった。国内でも巨大噴火の同時発生事例は見つからなかった。次に、国内外の10件以上の巨大噴火について継続時間を検討したところ、発生から十数年以内に終息したと結論できるケースは2件であり、またこれら2件は比較的小規模(噴出量10km3程度)であることが分かった。
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