研究課題/領域番号 |
16KK0107
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
薄膜・表面界面物性
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研究機関 | 東北大学 (2022) 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構 (2016-2017) |
研究代表者 |
組頭 広志 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (00345092)
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研究期間 (年度) |
2017 – 2022
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キーワード | 量子井戸構造 / 角度分解光電子分光 / 酸化物ヘテロ構造 / 放射光 / バンド構造 / 酸化物薄膜 / 酸化物エレクトロニクス / 機能性ナノ構造 |
研究成果の概要 |
酸化物量子井戸構造内に閉じ込められた強相関電子が示す「金属」量子化状態(2次元電子液体)においては、軌道選択的量子化や巨大ラシュバ効果などの興味深い現象が発現する。本研究では、仏国パリ南大学および独国ブルツブルグ大学の2拠点を中心とした国際共同研究体制を構築し、欧州における最先端放射光解析技術と世界をリードする当研究室の強相関酸化物量子井戸作製技術とを高いレベルで融合することで、酸化物量子井戸構造内のスピン・軌道・量子化状態を可視化し、その知見に基づいた酸化物量子井戸構造の設計を行った。さらに、その知見に基づいて酸化物量子井戸構造内で誘起される新奇な2次元電子液体の機能探索を行った。
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自由記述の分野 |
酸化物表面・界面物性
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
欧州の次世代放射光施設における最先端放射光解析技術と物質設計を組み合わせた本研究により、酸化物量子井戸構造で発現する低次元電子液体の機能を用いた物質・デバイス設計に明確な指針を与えることができたと考えられる。また、本研究を通した欧州の放射光施設での研究交流を通じて、国内の次世代放射光施設であるナノテラスへの最先端放射光解析技術の導入を図った。世界最先端の放射光計測・解析を実現する技術とノウハウを獲得することで、次世代放射光が稼働し始めると同時にシームレスに研究を展開することが可能になり、酸化物デバイス研究のみならず、将来的により広範囲の物質開発に大きく貢献できるものと考えられる。
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