素粒子の基本的な相互作用を理解するためには、より高いエネルギーでの反応を調べる(エネルギーフロンティア)手法が有効であるが、本研究により低いエネルギーでの大量の素粒子反応を従来よりも優れた精度で調べることが可能になり、その結果、大型加速器での高エネルギー衝突反応に依らない、大強度フロンティア実験の有効性が高まる。大型加速器の開発には、非常に大規模な予算・人員・時間が必要であるが、大強度フロンティア実験が高精度で実施可能になると、既存の加速器を用いて実現可能となり、素粒子標準理論を超える新しい物理の探索へ、画期的なアプローチを切り拓くことになる。
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