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2019 年度 研究成果報告書

がん細胞の挙動制御に向けた時空間変化するがん微小環境の力学的特性の解明(国際共同研究強化)

研究課題

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研究課題/領域番号 16KK0138
研究種目

国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)

配分区分基金
研究分野 生体医工学・生体材料学
研究機関東北大学

研究代表者

船本 健一  東北大学, 流体科学研究所, 准教授 (70451630)

研究期間 (年度) 2017 – 2019
キーワードマイクロ・ナノデバイス / 細胞・組織 / 生物・生体工学 / 流体工学 / ナノバイオ / マイクロ流体デバイス / がん微小環境 / 低酸素
研究成果の概要

がん微小環境におけるがん細胞とその周囲の細胞外マトリクスの力学的特性の変化に対し、時空間変化する酸素濃度が与える影響について研究を行った。細胞周囲の酸素分圧と細胞に対する力学的刺激および化学的刺激を厳密に制御して生体内微小環境を再現する「3-in-1生体模擬チップ」を開発して実験に用いた。コラーゲンゲル内に配置したヒト乳腺がん細胞(MDA-MB-231細胞)の増殖率や遊走速度は、低酸素下において常酸素下よりも増加したが、血管内皮細胞との共存培養下ではその酸素依存の挙動が不明瞭になった。また、共存培養下ではコラーゲンゲルの退縮が促進されたが、低酸素下では常酸素下よりも退縮速度は遅くなった。

自由記述の分野

生体工学、流体工学

研究成果の学術的意義や社会的意義

がん微小環境では、細胞群の過剰な増殖により慢性的かつ不均一な低酸素状態が生成されるとともに、未成熟な血管網の形成に起因して一過性の低酸素負荷と再酸素化が生じる。本研究では、酸素濃度の変化が、がん細胞やその周囲の細胞外マトリクスの力学的特性と、それらの間の相互作用に与える影響の一端を解明した。本研究で観察された酸素濃度に依存する微小環境における現象は、がんの増殖と転移の問題に限らず、様々な疾患の予防や治療、再生医療の進展に重要な知見をもたらすものである。

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公開日: 2021-02-19  

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