本研究では,塩ストレス応答への関与が報告されているNa+/H+対向輸送体(NHX5, NHX6)の塩ストレス応答時の細胞内局在を解析した。その結果、NHX5は主にMVEに局在し液胞輸送経路で機能していることが示唆された。興味深いことに,塩ストレス処理により,TGNマーカーと共局在するNHX5-GFPの割合が減り,反対に,塩ストレス処理によりMVEマーカーや液胞輸送マーカーと共局在するNHX5の割合が有意に増加した。これらの結果から、TGNやMVE,小胞など,液胞輸送を介して液胞以外の膜構造にNa+を貯めることが塩ストレス応答において重要であることが示唆された。
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