本研究で行ったオオムギ種子のリン酸化プロテオーム解析によって、オオムギ種子におけるリン酸化タンパク質のデータをこれまでにない規模で収集することに成功した。したがって、種子休眠以外の様々な研究にも有用なデータとなることが期待される。また、これまで種子休眠の研究は遺伝子発現のレベルで行うことが多かったが、本研究ではRNA-seq解析のデータから選択的スプライシングを検出している点が特徴となっている。 オオムギをはじめとする穀物種子の休眠性は、穂発芽等の農業上の問題に関わってくるため重要である。本研究によって、オオムギの種子休眠機構の理解が進めば、将来的に穂発芽の被害軽減につながる可能性がある。
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