木材生産地の生物多様性保全上の価値と林業の経済的効率性に関する情報を収集し、国によって林業の費用対効果は大きく異なり、日本では経済的側面以外での林業の便益評価が重要だと考えられた。オーストラリアのビクトリア州とタスマニア州でユーカリ高木林を訪問し、木材生産と生物多様性の保全に関する視察を行なった。また、天然林の伐採後の構造の発達過程や針葉樹人工林内の広葉樹の増加過程を記述するモデルを実証データから開発した。植物の遺伝子解析から、日本国内の草地は地質学的スケールで安定的に維持されてきたと推測した。木材などの資源生産を行ないながら生物多様性をシミュレーションで評価するための新たな枠組みを開発した。
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