本研究の目的はリハビリテーションの重要な課題のひとつである不動・不使用に対する対応策を疑似微小重力環境・遠心人工重力を用いて検証し、他分野への応用の足掛かりとすることでした。 ラットを疑似的な微小重力環境に置くと、伸びあがり歩行という歩行動作の変化が生じますが、遠心人工重力発生装置を用いた高重力介入によって、これを抑制することができました。探索行動・学習能力の評価においても、同様の効果を得ました。 また本研究を進める過程で、従来は困難と考えられていた三半規管・耳石器官の適応が一定の条件では可能かもしれないという知見を得ました。この成果は将来の平衡機能リハビリテーションへの応用が期待されます。
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