研究課題
①GIST imatinib耐性メカニズムの解明:6か月のimatinibのGIST細胞株への持続曝露により、imatinib耐性の獲得を確認し、microarrayでimatinib耐性遺伝子の網羅的な解析を行った。癌蛋白の分解に関わるFBXW7に注目した。②FBXW7の臨床病理学的意義:FBXW7のGIST臨床検体での発現を免疫組織学的に評価した。日米の多施設共同研究で290例の臨床検体を集積した。FBXW7低発現例は、腫瘍径が大きく、高リスク群が有意に多かった。中、高リスク例では独立した再発予測因子であった (Gastric Cancer, 2019)。高リスク群124例の検討で、FBXW7の低発現群が有意に予後不良であった。これは既存のリスク分類に加えてFBXW7発現がさらなる再発予測因子であることを示した。現在、補助療法のselection markerになり得るかを検討している。③免疫チェックポイント分子PD-L1発現:研究遂行中、PD-L1発現の不均一性が存在すると仮説を立て、臨床検体でPD-L1発現の評価法として、CPSが有意に予後不良であることを示した(Gastric Cancer, 2019)。また、生検組織が腫瘍全体のPD-L1発現を正確に反映しうるかを同一症例の生検、切除組織でPD-L1発現の比較を行った。生検によるPD-L1の正診率は64%であり、腫瘍内のPD-L1発現の不均一性を示し、正確なPD-L1の評価には複数回の生検が必要という臨床的意義を示した(Br J Cancer. 2019)。④oligometastasisの特徴:共同研究施設で薬剤耐性や転移研究に付随して、oligometastasisに対する治療戦略を検討した。stage IVであってもoligometastasis例は積極的な局所治療により予後の向上が期待できることを示した。
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