研究課題/領域番号 |
16KT0040
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 特設分野 |
研究分野 |
紛争研究
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小野塚 知二 東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 教授 (40194609)
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研究分担者 |
横井 勝彦 明治大学, 商学部, 専任教授 (10201849)
榎本 珠良 明治大学, 研究・知財戦略機構(駿河台), 客員准教授 (50770947)
佐原 哲也 明治大学, 政治経済学部, 専任教授 (70254125)
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研究期間 (年度) |
2016-07-19 – 2020-03-31
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キーワード | 紛争の民衆的基盤 / 紛争の技術的基盤 / 武器常習性 / 武器リテラシー / 武器への道徳的な問い / 武器移転 / 武器管理 / 武器貿易条約 |
研究成果の概要 |
基礎的な概念(「紛争の民衆的基盤」「紛争の技術的な基盤」「武器常習性」「武器リテラシー」「武器への道徳的な問い」等々)について、作業を進める上で必要な定義を施した。それらを踏まえて、紛争の民衆的と技術的基盤を踏まえた防止策を可能とする条件が、①社会的黙契としての武器リテラシーの有無および強度と、武器移転・武器調達の実効的な管理との相互依存関係のほかに、②武器に対して心理的・物理的に脆弱な人びとに対する適切な保護と、③「武器優位」を美的ではないとする規範が重要であることを解明した。こうした考察から、従来の紛争防止プログラムよりも実効性の高い紛争解決・防止の規範体系を提示するための条件を確定した。
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自由記述の分野 |
経済史
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
紛争には民衆の主観的基盤と技術的基盤の双方が作用しているから、その両方を有効に統御できなければ紛争解決・防止のための枠組構築の条件は整備できないことが解明された。紛争によらなければ達成できない何らかの利益(たとえば次の選挙で勝利すること)や、解決できない何らかの問題(たとえば国内の矛盾を外にそらすこと)を、政治指導者と民衆が認識したうえでの判断と選択の結果として紛争は始まる。他方で、紛争の手段(武力)がなければ武力紛争はできないし、手段の存在状況によって紛争のあり方は直接的に規定されるから、手段に関する客観的な認識は原因を究明する際にも、今後の紛争を防止する際にも不可欠であることが判明した。
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