ルテニウム、ロジウム、パラジウム等の遷移金属触媒を用いて一挙に複数の結合を形成して環状分子骨格を構築する新規反応を多数開発した。新規反応を開発するにあたり、実験的に反応条件を最適化するのと同時に、DFT計算により反応機構を解析し、その結果をさらなる反応開発に用いた。さらに、新規遷移金属触媒反応と他の反応とを効果的に組み合わせて、集積型精密合成プロセスを開発した。開発された手法を応用して、セコプレジザン型テルペノイドであるジアジフェノリドや、生理活性複素環化合物であるベンゾシムリンなどの類縁体合成を達成した。
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