研究課題/領域番号 |
16KT0105
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
森田 浩 大阪大学, 情報科学研究科, 教授 (60210176)
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研究分担者 |
谷田 純 大阪大学, 情報科学研究科, 教授 (00183070)
藤崎 泰正 大阪大学, 情報科学研究科, 教授 (30238555)
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研究期間 (年度) |
2016-07-19 – 2020-03-31
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キーワード | 光センサ / 最適化 / シミュレーション / 制御 |
研究実績の概要 |
ネットワーク構造物の診断と強化に取り組むにあたって、初年度は現状把握のための実地調査ならびに解析手法の基礎となる数理モデルの開発から開始した。 ネットワーク構造物として対象と考えたのは上下水道菅のネットワークである。積水化学工業株式会社環境・ライフラインカンパニーへの聞き取り調査を行い、社会インフラの老朽化が進んでおり、更生診断への応用が強く求められていることを確認した。その中でも上水菅における漏水検知や下水管における健全度調査の技術開発に対する貢献が果たせる可能性を見いだした。特に、下水管の診断では人による打音検査や自動走行ロボットによる検査では、多大な労力とコストが大きな問題となっている。 そこで、本研究においては、まず下水管の側面のひび割れやひずみ等の調査に対して検討することとし、小型の複眼カメラモジュールによって診断を行うために必要なセンサー仕様を検討した。センサーの試作までは実施できなかったが、計測仕様、移動方式、データ管理方法などの実施項目についての検討を行った。今後、対象とするネットワークを特定して、適切な多次元センサーの試作を行う。 数理解析手法としては、フィードバック構造を保存した上でのモデル低次元化を実現するためのモデリング手法の解析や、ネットワーク上に配置されたセンサー情報から物体の移動履歴を推定したり、ネットワーク上の混雑緩和のための制御方法を分析したりする数理計画モデルの開発などを行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
初年度にセンサーの試作までを行う計画であったが、対象とするネットワーク構造物の特定に時間を要し、それに伴って仕様策定が年度末にかかることとなったため、次年度に実施することとした。
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今後の研究の推進方策 |
センサーの要求仕様を早急に策定して試作を行う。解析のシーズとなる数理手法の研究を継続するとともに、ネットワーク構造物の診断のために求められる数理モデルならびに必要なデータを明らかにしていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
初年度にセンサーの試作までを行う計画であったが、対象とするネットワーク構造物の特定に時間を要し、それに伴って仕様策定が年度末にかかることとなったため、次年度に実施することとした。
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次年度使用額の使用計画 |
センサーの要求仕様を早急に策定して試作を行う。
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