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2018 年度 実績報告書

断線を自ら診断し自己修復する金属配線

研究課題

研究課題/領域番号 16KT0107
研究機関早稲田大学

研究代表者

岩瀬 英治  早稲田大学, 理工学術院, 准教授 (70436559)

研究期間 (年度) 2016-07-19 – 2019-03-31
キーワードフレキシブルデバイス / 自己修復
研究実績の概要

昨年度までは、自己修復機能のメカニズムの理解や、電極に応力が印加されたときにクラックが生じるメカニズムなど、基礎的な特性評価を行った。これに対し本年度は、自己修復配線をデバイスに実装を行うとともに、ナノ粒子の不揮発性溶媒への分散を検討するなど、実用性の観点からデバイス作製に挑戦した.
デバイス実装としては、LEDチップと自己修復配線を集積化したデバイスおいて、交流を印加してLEDの点灯および延伸・断線・自己修復後にLEDの再点灯を確認した。一例としては、交流電圧を印加してLEDが点灯しているデバイスに応力を印加して27%伸縮させたところ、配線が破断し、LEDが一時的に消灯するとともにインピーダンスは10倍以上増大した。その3.4秒後に、自己修復機能により導通が回復して、LEDが再点灯するとともに、インピーダンスは低下した。また、自己修復は一度だけではなく、50回以上の繰り返し修復可能であることも確認できた。一連の、状況において、印加している交流電圧は一定であるため、正常時にはLEDの点灯に電力が消費され、配線破断時には自己修復に電力が消費されているという、電力消費箇所の自動スイッチングが行われていることも大きな特徴であるといえる。このように自己修復配線の電子素子への応用を実現でき、自己修復エレクトロニクスを確立できた。
本研究を通じて、ナノ粒子分散溶液による自己修復機能のメカニズムを理解するとともに、実際にデバイスを作製して、自己修復機能を確認できた。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2019 2018 その他

すべて 学会発表 (6件) 備考 (1件)

  • [学会発表] パリレン被膜したエラストマの水分透過率の評価2019

    • 著者名/発表者名
      村瀬和希, 古志知也, 岩瀬英治
    • 学会等名
      日本機械学会 関東学生会 第58回学生員卒業研究発表講演会
  • [学会発表] 非一様交流電界下におけるイオン液体に分散した金属ナノ粒子の挙動観察2019

    • 著者名/発表者名
      武鎗彰良, 古志知也, 岩瀬英治
    • 学会等名
      日本機械学会 関東支部第25期総会・講演会
  • [学会発表] 電界トラップによる金ナノ粒子の架橋構造における架橋形態の分類2018

    • 著者名/発表者名
      武鎗彰良, 古志知也, 岩瀬英治
    • 学会等名
      日本機械学会 ロボティクス・メカトロニクス講演会
  • [学会発表] 金属ナノ粒子の電界トラップにおける電解質濃度による粒子流れの影響2018

    • 著者名/発表者名
      黄平, 古志知也, 岩瀬英治
    • 学会等名
      平成30年 電気学会E部門 総合研究会
  • [学会発表] 粘着性弾性体による押し付け圧力を利用した非加熱型電子部品実装手法の提案2018

    • 著者名/発表者名
      佐藤峻, 古志知也, 岩瀬英治
    • 学会等名
      日本機械学会 第9回マイクロ・ナノ工学シンポジウム
  • [学会発表] 繰り返し伸縮変形下における自己修復型金属配線の修復特性の評価2018

    • 著者名/発表者名
      古志知也, 岩瀬英治
    • 学会等名
      日本機械学会 第9回マイクロ・ナノ工学シンポジウム
  • [備考] 研究室web

    • URL

      http://www.iwaselab.amech.waseda.ac.jp/

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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