研究実績の概要 |
初年度は主に4つの活動を軸に研究を実施した。まず、研究会を3回開催した。共通文献を通した研究基盤構築と、各メンバーの研究分野に沿った個別報告を実施した。また、2年目以降に取り上げる具体的事例の選定を行い、南スーダンに決定した。なお、事例選択の過程では、ソマリア海賊対処をめぐる国際平和協力に関する専門家を招き、専門知識の提供を受けた。 第2の活動はメンバーによる海外調査である(2017年3月12日から3月20日まで)。英国、ベルギーの国際機関・学術機関で、実務家・研究者に対する聞き取りと、本研究の意義に関する意見交換を実施した。調査対象となった組織は、ロンドン(LSE: London School of Economics, Kings college,SOAS: School of Oriental and African Studies, ODI: Overseas Development Institute, ALNAP: Active Learning Network for Accountability and Performance in Humanitarian Action, Chatham House:The Royal institute of International Affairs)と、ブラッセルの研究機関(EPLO, ECPDM, ICG)、政府間機関(EEAS, ECHO, DEVCO,NATO)である。この調査を通して、国際平和活動に関与する欧州諸アクターの特徴と課題を把握することができた。 第3に、本研究に関する意見交換会をJICA研究所で開催した。1回目は2016年11月4日にRosalie Arcala Hall教授(University of the Philippines Scientist I)と実施し、2回目は2017年2月21日にCedric H. de Coning博士(Norwegian Institute of International Affairs)と実施した。 第4の活動として、最終年度の研究成果物出版にむけて計画を立てた。内容の構成をおおむね固めるとともに、出版社との打ち合わせ等を実施し、具体化に目途をつけた。
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