研究課題/領域番号 |
16KT0159
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研究機関 | 東洋学園大学 |
研究代表者 |
井上 実佳 東洋学園大学, 東洋学園大学グローバル・コミュニケーション学部, 准教授 (90512674)
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研究分担者 |
川口 智恵 独立行政法人国際協力機構(研究所), 研究所, 研究員 (20789987)
田中 有佳子 (坂部有佳子) 青山学院大学, 国際政治経済学部, 助教 (50732715)
山本 慎一 香川大学, 法学部, 准教授 (50583275)
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研究期間 (年度) |
2016-07-19 – 2019-03-31
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キーワード | 国際平和活動 / アクター間協力 / 包括的アプローチ / 平和構築 / 南スーダン / 全政府アプローチ / 国際平和協力 / 人道危機 |
研究実績の概要 |
平成29年度は、主に5つの活動を軸に研究を実施した。まず、研究会を2回開催した。日本国際政治学会における分科会パネル報告および書籍原稿の準備として、各メンバーの研究分野に沿った個別報告と討論を実施した。また、本研究に関する意見交換会をJICA研究所で開催した。いずれも国連職員を招き、1回目は2018年1月に東洋学園大学にて、2回目は2018年3月にJICA研究所で実施した。 第2の活動はメンバーによる海外調査である。米国の国際機関・学術機関で、実務家・研究者に対する聞き取りと、本研究の意義に関する意見交換を実施した。調査対象となった組織は、国連(PKO局、政務局)である。この調査を通して、国際平和活動に関与する国連組織の現状と課題を把握することができた。南スーダンの事例についても聞き取りを実施した。さらに、国連アーカイブで一次資料の収集を行った。 第3に、研究成果を論文だけでなく、政策提言、書評、教科書執筆等にも活かした。井上実佳「書評 三須拓也『コンゴ動乱と国際連合の危機-米国と国連の協働介入史、1960~63年』ミネルヴァ書房、2016年。」『アフリカ研究』(2018年3月);川口智恵「書評 本多倫彬著 平和構築の模索―『自衛隊PKO』派遣の挑戦と帰結」『防衛法研究』第58号(2018年3月)などはその例である。 第4に、研究代表者、分担者が、個々に学術機関等で研究成果の発表を行った。川口智恵JICA研究所研究員は、The Academic Council on the United Nations System 2017 in Korea(2017)のセッション“Comparative Analysis of the Peace-continuum: Linking Relief, Recovery and Conflict” で 司会を担当するなど、本研究の関連分野で主導的役割を果たした。 そして第5に、3年目に行う研究成果発表としての出版企画を立ち上げ、出版社との打ち合わせを実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
1年目、2年目の研究計画におおむね沿った内容で進めている。当初、1年目に実施予定だった米国における学術調査を2年目に実施した。国内学会における研究成果発表も日本国際政治学会等で実施した。
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今後の研究の推進方策 |
本研究のまとめの段階に入る。まず、研究会の開催を通して、現地調査・研究成果の検討を行う。その際、専門家を招き、多角的な検証を行う。 また、秋に海外の研究者を招き、国内の専門家とともに、国際平和活動のアクター間協力について、国際レベルでの検討を行う。 今年度を通して実施するのは研究成果報告としての書籍作成である。すでに2年目後半より取り組んでいる原稿の執筆・検討を引き続き実施する。科研メンバーが執筆者となり、本章を執筆する。これに加え、専門家・実務家のコラムを盛り込み、包括的な検討を行う予定である。研究成果報告としては、出版のほかに、研究代表者・分担者が国内外の学会、研究会、出版物等で行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
29年度に想定していた海外調査・学会報告を控え、30年度の研究成果出版関連で使用するため。
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