現在、うつ病をはじめとして精神疾患の診断は、医師による患者の主観的症状の判断や問診に基づいており、生物学的所見に基づく定量性や客観性を持った診断や予防が非常に困難な状況にある。この状況を打開するためには、疾患患者から同定された疾患代謝産物によって脳内がどのような生理的変化を起こすのか、脳内反応を直接モニターし、神経生理学的にヒトうつ病疾患診断バイオマーカーを評価することが必要であると考えられる。また、そのためにはうつ病モデル動物の作成と生理学的な評価系の構築も必要である。本研究では、慢性拘束ストレスモデルの作成方法を確立し、ストレスによる脳活動を評価するための解析方法を確立した。
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