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2005 年度 実績報告書

マイクロK温度領域における量子臨界現象の研究

研究課題

研究課題/領域番号 17002004
研究機関金沢大学

研究代表者

鈴木 治彦  金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (50004370)

研究分担者 松本 宏一  金沢大学, 自然科学研究科, 助教授 (10219496)
阿部 聡  金沢大学, 自然科学研究科, 講師 (60251914)
キーワード量子臨界現象 / 熱膨張係数 / 核磁性 / エアロジェル / 超流動 / 重い電子系
研究概要

1)CeRu_2Si_2の熱膨張係数を0.016mT、0.39mT,0.51mT,0.94mTの磁場中で約1mKから10mKまでキャパシタンス法で測定した。熱膨張係数は比熱とグリュナイゼン定数および等温圧縮率の積で表される。CeRu_2Si_2は0.01 6mTでは150μKまで帯磁率の温度変化はただ上昇しているが、0.39mT,0.51mT,0.94mTと磁場を大きくして行くと帯磁率にピークをつくり、そのピーク温度は磁場とともに高温になっていく。この帯磁率のピークが磁気転移に対応しているとすると比熱に異常が現れるはずであり、従って熱膨張係数の温度変化にも大きな異常が現れるはずであり、我々の測定でも観測できるはずである。しかし今回の我々の測定で測定清楚の範囲で何も異常が観測されなかった。従って磁場中帯磁率の温度変化のピークは磁気転移ではないと結論づけられる。この帯磁率のピークを非フェルミ流体からフェルミ流体への転移などで議論するには今回の我々の熱膨張係数測定の感度は不十分であった。より感度の向上への改良を加えて、再度測定する。
2)濃縮^<195>Pt金属の核磁性の研究のために我々は適正な試料を求めている。我々は細線、薄膜、微粒子の3種類の形状の異なる97%濃縮試料および80%濃縮の細線試料および33.7%の細線および微粒子の試料の帯磁率の温度変化を2Kから300Kまで測定した。その結果形状に依存した帯磁率の温度変化が観測された。また非常に興味あるのはこの形状依存性の帯磁率がまた核スピン濃度にも依存していることである。この形状依存性帯磁率を微粒子の表面には特定の結晶面が現れること、また表面では電子の状態密度が大きくなっていることなどからの説明を試みている。
3)エアロジェル中の液体^3Heの超音波に依る研究用のセルを設計し制作した。今後これをテスト中の核断熱消磁冷却装置につけてテストする予定。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Negative thermal expansion in correlated electron system and Fermi liquid theory2005

    • 著者名/発表者名
      A.Hosomichi, Y.Xue, S.Naher, F.Hata, H.Suzuki
    • 雑誌名

      Journal of Physics and Chemistry of Solids 66

      ページ: 1583-1586

  • [雑誌論文] Superfluid transition and solidification of 4He in aerogel2005

    • 著者名/発表者名
      K.Matsumoto, M.Nishikawa, K.Yoshino, S.Abe, H.Suzuki
    • 雑誌名

      Journal of Physics and Chemistry of Solids 66

      ページ: 1486-1489

  • [雑誌論文] Pressure dependence of sound velocity of 4He in aerogel2005

    • 著者名/発表者名
      M.Nishikawa, K.Yosnino, S.Abe, K.Matsumoto, H.Suzuki
    • 雑誌名

      Journal of Physics and Chemistry of Solids 66

      ページ: 1506-1508

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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