• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

「わざ」職人におけるもの作りの探索活動の分析による理数科系学習モデルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 17011007
研究機関東北大学

研究代表者

北村 勝朗  東北大学, 大学院教育情報学研究部, 助教授 (50195286)

研究分担者 生田 久美子  東北大学, 大学院教育学研究科, 教授 (80212744)
キーワードわざ職人 / 理数科 / もの作り / 質的分析 / エキスパート
研究概要

本研究が目指す理数科系領域の学習モデル構築に向け,(1)もの作りの体験を理数科系領域における学習の枠組みの中で再考し,理数科系領域の学習における教科の本質ともの作りとの関係構造を明確にする作業,及び(2)わざ職人を対象としたインタビュー調査によるもの作りの体験の描写,の2つの作業を実施した。
まず,もの作りを再考する作業から得られた知見として次の2点があげられる。第1に,もの作りは,新たな発見に向けた工夫と反復が必要であり,そのために長い年月に渡る試行錯誤の体験が不可欠となる。第2に,そうした意味において,もの作りは理数科系教育の本質に大きく迫る探索活動と位置づけられる。
次にインタビュー調査による体験の描写に関しては,厚生労働省による平成17年度現代の名工として表彰されたわざ職人から,次の基準により20名の対象者を選出した。(1)理数科系領域における卓越したわざを発揮している職人,(2)個人の持つ技能の卓越性がきわめて優れた技能として評価されている,(3)製造法等の開発の成果も高く評価されている,(4)現在,表彰を受けた技能に関わる職業に従事している,(5)後輩職人の育成も高く評価されている。また,職業能力開発局能力評価課による国際技能競技大会(国際技能オリンピック)日本代表者から,次の基準により12名の対象者を選出した。(1)平成17年度の国際技能オリンピックの日本代表選手として優れた成績をおさめている若手職人,(2)理数科系領域における技能オリンピックのわざ職人,(3)オリンピック大会においてわざを高く評価されている。以上の基準に基づいて選ばれた対象者に対し,インタビュー調査を実施した。分析作業の結果,わざ職人は,ものづくりを自身の体験として取り込み(意味の発見),徹底して追求し(探索的体験),自他が一体化される過程(知識の統合)によって構成されることが示唆された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] 「わざ」職人のコーチング2007

    • 著者名/発表者名
      北村勝朗
    • 雑誌名

      研究開発リーダー 2007(4)(印刷中)

  • [雑誌論文] 「知る」体験のコーチングによる「わざ」職人の人材育成法2007

    • 著者名/発表者名
      北村勝朗
    • 雑誌名

      研究開発リーダー 2007(5)(印刷中)

  • [雑誌論文] A descriptive quanlitative exploration of how expert Japanese scientists develop their talents.2007

    • 著者名/発表者名
      Katsuro Kitamura
    • 雑誌名

      World Coucil for Gifted and Talented Children 17^<th> Biennial World Conference

  • [雑誌論文] 「わざ」職人のものづくり体験に焦点を当てた熟達化過程の質的分析2006

    • 著者名/発表者名
      北村勝朗
    • 雑誌名

      日本教育心理学会第48回総会論文集

      ページ: 158

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi