研究概要 |
昨今,ものづくりに興味や関心を示さない児童が多くなる傾向にあるとの報告が様々な機会で指摘されており,これからの日本の科学技術を担う児童の創造的人材育成のためには,児童が本来もつ創造性や独創性をいかに引き出すかが重要となっている.このためには,まず,児童がものづくりの体験を通して自然法則や論理的手法を学ぶことの楽しさを実践し,自分のアイディアや夢を実現することができる創造性を養う教育プログラムの開発と同時に,ものづくりの実践の場を与えることが必要不可欠となっている. この様な社会的な流れの中で,(1)指導者のためのものづくり教室,(2)児童のためのものづくり教室,(3)親子のものづくり教室の開催を提案し,これらの教室での体験を通して児童に"ものづくり"の楽しさを芽生えさせることを提案し実践を行なった. 本年度は、平成17年8月3日に茨城大学内において小中学校の先生を対象とした指導者のためのものづくり教室"簡単鋳造によるマグネット付きプレートの製作"を実施,平成17年8月24日に小中学生を対象とした「Jr.サイエンス&ものづくり(マグネット付きオリジナルプレートをつくろう)」の体験型工学教育プログラムを実施した.本プログラムは,NCプログラム教育と工作機械を用いたプレート製作から構成されているものであり,本作業を通して工学的なものづくりの楽しさを体験すると共に工作機械への親近感を持たせる学習内容を行なった.また平成17年7月28日に,日立市の公民館にて親子を対象とした"楽しいものづくり教室"を開催し,重力を利用して動く玩具(歩くやじろべー)の製作を行い,自然現象の理解を深める学習を行なった.これらのプログラムの実践により近隣の小中学校との連携も密になり,機械的・工学的ものづくり教育に対する理解も深まってきている.
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