研究課題/領域番号 |
17011011
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
松川 覚 茨城大学, 教育学部, 助教授 (60292661)
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研究分担者 |
山本 宏 茨城大学, 教育学部, 教授 (50091872)
利安 義雄 茨城大学, 教育学部, 教授 (90125253)
勝二 博亮 茨城大学, 教育学部, 助教授 (30302318)
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キーワード | 理科教育 / 化学教育 / 科学教育 / 環境教育 / 脳科学 / 水環境 |
研究概要 |
環境教育を通じて理科をいかにして学ぶか?「観る・知る・作る・体験する・考える」という連続性のあるプログラムの作成を目的としています、その際に、実際の教育現場で採り入れやすいようにするにはどうすればよいか、現状では何が不足しているかについて検討しています。本年度は、以下の2点について検討しました。 1.水環境の測定をより簡単におこなうことを目的とし、ピペットを用いるCOD測定の簡略化をおこないました。これは、従来、ビュレットを用いていた過マンガン酸カリウム-シュウ酸ナトリウムの酸化還元滴定をピペットでおこなうことで簡略化したものです。利点としては、ピペットの場合には「mL」単位を用いずに「滴」を単位として用いることから原理が理解しやすくなる。また、g当量と言ったややこしい計算の部分も「滴」によってブラックボックス化される。その結果、より簡単に実験が出来、かつ原理も容易に理解できるような測定手法となっています。さらに、学校ビオトープを用いて水環境学習をする試みもおこないました。ビオトープの中にある池の周りに人工河川を作り、人工河川に水を循環させることで池の水が浄化してゆく様子を観察でき、河川の自浄作用を学ぶことも出来る河川モデルを作成したものです。これらは附属中学校の課外活動において用いました。 2.理科の文章が難しいということが言われることがあります。理科の文章を読んで理解するのは読解する力が必要です。脳科学的な手法で読解力を観ることのできるものの一つとしてリーディングスパンテストというものが存在します。今回、理科の文章で構成した理科版リーディングスパンテストを作成し、そのスコアが通常版とどのように異なるのか検討しました。その結果、理科になじみのあるかないかで双方のスコアに有意な差が観られた。
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