研究概要 |
図形の動的探究によって可能になる数学的概念・プロセスに焦点を当てたコンテンツを開発するために,第一に5心に代表される「三角形の心」についてさまざまなケーススタディを行った。作図ツールを使った実験的アプローチの可能性を明らかにするとともに,複数の心の関連性を探究するための可能性を明確にした。その結果,共点性・共線性などの数学的概念に焦点を当てたコンテンツや推測・実験・一般化・特殊化などのプロセスに焦点を当てたコンテンツを開発するための素材を生み出すことができた。また,軌跡の二つの側面(動く点の跡・条件を満たす点の集合)について新たな観点からのケーススタディを蓄積した。 これらのケーススタディを行うことに伴って,学習環境の検証・改良を行った。まず,GC/winに関しては,条件を満たす点の集合としての軌跡を3次元のグラフとして扱えるようにするために,(フリーソフトである)Graph Rとの連携を行えるようにした。また,タブレットPC等での利用に適するような機能の改良を行った。上記のケーススタディはすべてPukiWiki With GCで行った他,学部の授業(3コマ),大学院の授業(2コマ)において,PukiWiki with GCを利用し,学習環境としてのPukiWiki with GCの改良・検証を行った。 また,中学校における研究授業・検討会を複数行った。最も大規模に行った例では,軌跡に焦点を当てた公開研究授業を11/22に実施し(参加者100名余り),その提案を受けた検証授業を各地で行い,12/23に再び研究会を行った(参加者60名余り)。
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