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2005 年度 実績報告書

博物館を基盤とした初等中等教育レベルでの微視的物質観育成のための教材開発と展開

研究課題

研究課題/領域番号 17011078
研究機関独立行政法人国立科学博物館

研究代表者

若林 文高  独立行政法人国立科学博物館, 理工学研究部, 主任研究官 (30158589)

研究分担者 米田 成一  独立行政法人国立科学博物館, 理工学研究部, 主任研究官 (60210788)
小川 義和  独立行政法人国立科学博物館, 経営管理部, 経営計画室長 (60233433)
キーワードDVD分光器 / 発光スペクトル / 吸収スペクトル / 走査プローブ顕微鏡 / 光弾性 / 旋光性
研究概要

(1)DVD分光器によるスペクトル測定システムの構築:代表者らがこれまで開発してきたDVD分光器を改良し、さらにスペクトル画像の数値データ化を試みた。
(1)-1 DVD分光器の改良:正面入光型とし、併せて小型化した。さらにDVDの回折条件を見直し、小型でかつ肉眼による観察や写真撮影が非常に容易な分光器とした。
(1)-2 スペクトルの数値データ化:市販のグラフ作成ソフト、またはフリーソフトと表計算ソフトを用いて観測スペクトル画像を数値データ化し、スペクトルチャートの作成および定量的解析が可能であることを示した。蛍光灯や水素などの発光スペクトルを解析し、輝線は半値幅1-2nmで観測され、非常にシャープなスペクトルを観察できることがわかった。水銀などの輝線を利用して波長校正も容易に行える。さらに、白色蛍光灯を光源として着色溶液のスペクトルを測定することにより、分光光度計とほぼ同一の吸収スペクトルチャートが得られることを示した。このように、DVD分光器と汎用ソフトによるスペクトル測定システムをほぼ構築することができた。
(2)研究機器を用いた中等教育レベルでのミクロ像の観察:本年度は、走査プローブ顕微鏡(SPM)を用いて高校生向けの講座を博物館で実施した。2時間のプログラムで、「微視的世界の観察の歴史」「測定法」の説明から高校生自身によるCDおよびDVD記録面の観察までを行った。
(3)簡易な装置による旋光性の観察:液晶ディスプレイ(LCD)からの光が偏光特性を持つことを利用し、プラスチックの光弾性や、ショ糖・果糖などの旋光性を容易に観察できることを示した。また、旋光性観察の簡易展示装置を作成し、博物館の企画展で展示した。
(4)その他の講座等:自作簡易比色計や分光光度計を用いたpH指示薬の電離定数測定の実験を、高校生向けおよび高校教員向けの講座で実施した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] A DVD spectroscope : A simple, high-resolution classroom spectroscope2006

    • 著者名/発表者名
      Fumitaka Wakabayashi
    • 雑誌名

      Journal of Chemical Education 83(1)

      ページ: 56-58

  • [雑誌論文] 液晶ディスプレイを用いた光弾性、旋光性の観察2006

    • 著者名/発表者名
      若林文高
    • 雑誌名

      化学と教育 54(2)

      ページ: 122-123

  • [雑誌論文] DVD分光器の回折条件2005

    • 著者名/発表者名
      若林文高
    • 雑誌名

      国立科学博物館研究報告 E類(理工学) 28

      ページ: 21-30

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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