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2005 年度 実績報告書

シグナルのカスケードと細胞周期

研究課題

研究課題/領域番号 17012012
研究機関京都大学

研究代表者

西田 栄介  京都大学, 大学院・生命科学研究科, 教授 (60143369)

キーワードMAPキナーゼ / ERK1 / 2 / G0 / G1期 / M期キナーゼ / Plk1 / BubR1
研究概要

細胞周期の進行を制御するシグナルのカスケード反応としてAMPキナーゼカスケードに着目し、細胞増殖因子による増殖刺激においてERK1/2 MAPキナーゼ依存的に発現が低下する遺伝子群を同定した。また、そのうち顕著な低下と高いERK1/2 MAPキナーゼ依存性を示す29の遺伝子について解析を進め、7遺伝子がG0/G1期からS期への進行を抑制する遺伝子として機能することを見い出した。これらの遺伝子について、siRNAの手法でその発現を抑制すると、G0/G1期からS期への移行が促進されることも明らかとなった。これらの結果は、ERK1/2 MAPキナーゼが、細胞周期の進行を抑制する遺伝子の発現を低下させることによって、S期への移行を促進するという新しい機構を明らかにするとともに、癌抑制遺伝子の候補遺伝子を新たに同定するものである。次に、ERK1/2 MAPキナーゼがこれらの遺伝子の発現を低下させる機構について解析を行ない、AP1の機能に依存して発現が低下する遺伝子とAP1に依存しないものとに大別されることが示された。現在、さらに解析を進めている。
細胞周期のM期の進行を制御するカスケード反応としてM期タンパク質キナーゼネットワークの解析を行った。進化的に高度に保存されたM期タンパク質キナーゼであるPolo-like kinase1(Plk1)に、まず着目し、その基質となりうるM期のタンパク質キナーゼとして、M期チェックポイントで機能するBubR1とcdc2(cdk1)の抑制機能をもつMyt1の2つのタンパク質キナーゼを同定した。BubR1とMyt1両分子のPlk1によるリン酸化部位の同定とリン酸化による機能の変化の有無について解析を進めている。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] Centaurin-alpha1 is a phosphatidylinositol 3-kinase-dependent activator of ERK1/2 mitogen-activated protein2006

    • 著者名/発表者名
      Hayashi, H. et al.
    • 雑誌名

      J.Biol.Chem. 281

      ページ: 1332-1337

  • [雑誌論文] Dynamics of the RAS/ERK map kinase cascade as monitored by fluorescence probes.2006

    • 著者名/発表者名
      Fujioka, A. et al.
    • 雑誌名

      J.Biol.Chem. 281

      ページ: 8917-8926

  • [雑誌論文] Regulation of nuclear translocation of extracellular signal-regulated kinase 5 by active nuclear import and2006

    • 著者名/発表者名
      Kondoh, K. et al.
    • 雑誌名

      Mol.Cell.Biol. 26

      ページ: 1679-1690

  • [雑誌論文] The duration, magnitude and compartmentalization of ERK MAP kinase activity : mechanisms for providing signaling2005

    • 著者名/発表者名
      Ebisuya, M. et al.
    • 雑誌名

      J.Cell Sci. 118

      ページ: 2997-3002

  • [雑誌論文] Requirement of the MEK5-ERK5 pathway for neural differentiation in Xenopus embryonic development.2005

    • 著者名/発表者名
      Nishimoto, S. et al.
    • 雑誌名

      EMBO Rep. 6

      ページ: 1064-1069

  • [雑誌論文] The C.elegans p38 MAPK pathway.regulates nuclear localization of the transcription factor SKN-1 in2005

    • 著者名/発表者名
      Inoue, H. et al.
    • 雑誌名

      Genes Dev. 19

      ページ: 2278-2283

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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