研究課題/領域番号 |
17013033
|
研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
木南 凌 新潟大学, 医歯学系, 教授 (40133615)
|
研究分担者 |
三嶋 行雄 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (30166003)
葛城 美徳 新潟大学, 医歯学系, 助教 (60401759)
廣瀬 哲史 新潟大学, 医歯学系, 助教 (10415276)
小幡 美貴 新潟大学, 医学部, 教務職員 (00420307)
|
キーワード | がん抑制遺伝子 / 細胞増殖 / アポトーシス / リンパ腫 / Bclllb遺伝子 |
研究概要 |
1.Bcl11b/Rit1蛋白は細胞核内で、Sirt1 deacetylaseやNuRDと複合体を形成し、転写調節することが報告されている。この転写因子としての機能を解析した。標的遺伝子であるp27kip1プロモーター(p27-Luc)を作製し、これとRit1(αおよびβ型)を共発現させると、それぞれ40±10%、50±10%にまで発現が抑制され、Rit1がp27の転写に対して抑制的に働くことが示された。次に、Rit1αのアミノ酸253番目、676番目、783番目および849番目の点変異体およびC末端側からアミノ酸を欠失させた変異体を調べた。783番目以外の変異体、およびC末端側から41個のアミノ酸を欠失させた変異体は抑制効果を示さなかった。これらの結果から、亜鉛フィンガードメインが重要な機能をもつことが示唆された。一方、p27-kipプロモーター領域の転写に必要なDNA配列領域は少なくとも-141から+37が必須で、その領域にはGCリッチな配列が含まれていた。 2.pCDNA6.2GW/EmGFPmiRベクターとBP/LR組換え反応を利用し、マウスのIkaros siRNAを発現するレンチウイルスを作製した。ウイルスを含む培養上清をマウスT細胞由来培養細胞に加えて、感染の成立をGFPタンパク発現で確認し、次にウエスタンブロットでタンパク質発現の低下を観察した。現在、発がんの諸段階での役割を知る目的で、このIkarosのsiRNAレンチウイルスを用い、マウスへの感染実験を進めている。 3.放射線照射後に出現する大型リンパ球を前がん細胞と想定しているが、その細胞での特異的RNA発現をマイクロアレイを用いて解析した。Notch1やDtx1の高発現がみられ、期待に合致した結果が得られたが、一方Bimの発現も上昇していた。その他の発現も含め、発現の意味づけを行っている。
|