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2005 年度 実績報告書

ATLにおけるケモカイン受容体CCR4高頻度発現と発がん機構との関係

研究課題

研究課題/領域番号 17013081
研究機関近畿大学

研究代表者

義江 修  近畿大学, 医学部, 教授 (10166910)

研究分担者 稗島 州雄  近畿大学, 医学部, 講師 (10322570)
中山 隆志  近畿大学, 医学部, 講師 (60319663)
長久保 大輔  近畿大学, 医学部, 助手 (10368293)
キーワードATL / 白血病 / CCR4 / ケモカイン受容体 / 転写因子 / 発がん遺伝子 / Th2細胞 / 制御性T細胞
研究概要

我々は、ATLではケモカイン受容体CCR4が高頻度・強陽性であること、CCR4発現はATLの高頻度皮膚浸潤を説明するとともに、ATLの起源がTh2あるいは制御性T細胞であることを示唆することを報告した(Blood, 2002)。このようなATLでのCCR4高頻度・高レベル発現は、ATLの発がん機構と転写レベルで密接に関係している可能性がある。そこで本研究では、ATLでのCCR4発現に関わる転写因子を明らかにし、それらのATL発がんへの関与を検討する。まずATL細胞におけるCCR4の転写開始部位を5'-RACEによってマップした。その結果、ATL細胞でのCCR4転写はエクソン1の上流と第1イントロン内の2領域で開始されており、それぞれ第1プロモーターと第2プロモーターと命名した。そこで第1プロモーター1-kbおよび第2プロモーター2-kbをルシフェレースレポータープラスミドにクローニングし、レポーターアッセイを行った。その結果、これらのプロモーターはATL細胞で強い転写活性を示した。そこで、それぞれのプロモーター領域を5'側から削っていってレポーターアッセイを繰り返し、発現に必要な領域を絞り込んだ。そしてこれらの必要領域に存在する候補エレメントに次々と点変異を導入し、必要エレメントの同定を行っている。第1プロモーターおよび第2プロモーターともにTh2分化に関わるGATA-3の認識配列が重要であることをみいだしたが、それ以外にも共同して作用するエレメントが存在することが明らかになってきた。現在、これらのエレメントに結合する転写因子の同定とクローニングを進めている。今後はCCR4の発現に関与することが明らかになった転写因子について、それらのATL発がんにおける役割を強制発現系やsiRNAによるノックダウン実験によって明らかにする。さらに、ATL細胞でのこれらの転写因子の構成的な発現および機能亢進のメカニズムを分子レベルで明らかにする。それによっていまだ不明なところの多い遺伝子レベルでのATLの発がん機構に関して新たな知見をもたらす。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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