研究課題/領域番号 |
17014016
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
宮島 篤 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 教授 (50135232)
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研究分担者 |
田中 稔 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 特任講師 (80321909)
伊藤 暢 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教 (50396917)
谷水 直樹 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教 (00333386)
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キーワード | 肝細胞 / シグナル伝達 / モノクローナル抗体 / サイトカイン / 癌細胞 |
研究概要 |
我々はすでにマウスの胎生期の未分化肝細胞に発現する細胞膜抗原を同定しており、それらを指標に未分化細胞を分離する方法を開発している。そこで、分離した細胞の増殖・分化能を検討した結果、マウス胎生肝臓でD1kとEpCAMを共発現する細胞が最も初期の肝前駆細胞であることを明らかにした。また、マウスに3,5-diethoxycarbonyl-1,4-dihydro-collidine(DDC)を投与すると門脈周囲にオーバル細胞と呼ばれる細胞が出現し、これが成体肝臓の幹細胞であると考えられていた。そこで、この細胞を解析するために、DDC投与した肝臓に発現する細胞膜タンパク質の検索からEpCAMを同定した。DDC投与した肝臓で増殖したEpCAM陽性細胞を分離し、培養するとクローナルに増殖して肝細胞と胆管上皮細胞へと分化する細胞が含まれており、これが成体肝臓における幹細胞であることが示唆された。一方、EpCAMは成体肝臓の胆管にも発現していることが知られていた。オーバル細胞の起源を探るために、正常肝臓に存在するEpCAM陽性細胞を分離して培養により検討を行ったところ、この細胞集団にも肝細胞と胆管上皮細胞への分化能をもった細胞が存在することが示された。
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